スクリーンもメガネもいらない!空中に浮かぶ実体のある動くホログラム

実体ホログラム テクノロジー

スターウォーズのレイア姫のホログラムのように、スクリーンのない空中に立体映像を映す事のできる技術が更に進化し、実体のあるミニチュアと共演して動きのあるアニメーションを表現できるようになりました。

それらはちっぽけな武器に見えるかもしれませんが、ヨーダの緑、ダースベーダーの赤いライトセイバーは自然に見えます。ブリガムヤング大学(BYU)のホログラム研究グループは柄から輝くビームが立ち上がる様子を再現したライトセイバーの作り方を解明しました。

SFのディスプレイに触発されて、研究者たちは、これまた小さな宇宙船エンタープライズとクリンゴンの戦闘艦の間での戦闘で、光子魚雷が発射され敵戦艦に当たった様子を、裸眼で見ることができるものとして巧みに作り出しています。

Using lasers to create the displays of science fiction, inspired by Star Wars and Star Trek

「あなたが見ている、私達が生み出したこれらの光景は、現実であり、コンピューターの中で生み出されたものは全くありません」と、BYUの電子工学教授ダン・スモーリー氏は述べています。

「映画で見られるような、ライトセイバーや光子魚雷が実空間には全く存在しないものとはちがっています。これらは実体があり、どの角度から見たとしても、その空間に存在しているのが見えるのです」

この最新の研究は、3年前に、スクリーン無しで支えもなく空間に自由に浮かぶ物体を描き出す方法を開発して国内外から注目を集めたスモーリー教授とその研究チームによるものです。光学的トラップ・ディスプレイと呼ばれており、レーザーによって空中に単一粒子をとらえ、その粒子を動き回らせることで、空中に浮かんで動いた光の跡が残像として残り、まるで光の3Dプリンターのように像を作り出します。

アメリカ国立科学財団のCAREERによって出資を受けた、研究グループの新プロジェクトでは、研究は次のレベルへと進み、薄い空気中に簡単なアニメーションを生み出すところまできています。ホログラフィのような仮想オブジェクトが身近な空間に共存しており、それと相互に関わることのできる没入体験へと至る道が開発により準備されています。

「ほとんどの3Dディスプレイは、スクリーンを見ることを要求しますが、私達の技術では、空間に浮かんだ実体を持つ像を生み出すことができます。それは、ある種の幻影ではありません。この技術によって、日常の実体を持つ物体の周囲を回ったり、上を這い回ったり、爆発を起こしたりといった活き活きと動くコンテンツを生み出すことが可能になります」

この原理を実証するために、チームは仮想の棒人間を作って薄い空気中を歩かせました。学生の一人に指をボリュームメトリックディスプレイの真っ只中に入れてもらい、棒人間がその指に沿って歩いたり飛び降りたりするのを撮影することで、仮想イメージと人間の間での相互作用を実証できたのです。

スモーリー教授とロジャーズ氏は、今月のNatureの「 Scientific Reports」に掲載された論文で、他にも最新のブレイクスルーについて詳細を発表しています。研究では、光学的トラップ・ディスプレイで限界となっていた因子が克服されています。その限界とは、この技術がバーチャルな像を表示する能力に欠いているというものです。スモーリー教授とロジャーズ氏は、「time-varying perspective projection backdrop(時変透視投影背景)」を採用することでバーチャルな像をシミュレートすることが可能になることを示しました。

「運動視差を使ったある種の高度なトリックを仕掛けることが可能で、それによってディスプレイをその実際の大きさよりもずっと大きく見せることができます」とロジャーズ氏は言います。「この方法論を使えば、より深いディスプレイの幻影を作ることもでき、その深さは論理的には無限大までいけます」

なにもない空中に浮かぶディスプレイや実態のあるホログラムはSFではよく見ますが、現実にはありません。でも、研究段階ですが、すでに可能な技術となっているのです。粒子をつかむことのできる光ピンセットの技術を応用して粒子を動かしてそこにレーザーを当てて光らせています。スタートレックのホロデッキが現実化するにはまだ時間は掛かりそうですが、不可能ではなさそうですね。

参考記事: Phys.Org

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