食べると反応!行動予測も!ニューラリンク社製の完全埋込み型脳内電極が豚で試される

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人の脳とコンピューターをつなぐことを目的とした、電極を持つ脳内インプラントを開発しているニューラリンク(Neuralink)の最新の進捗状況が明らかになりました。

テスラやスペースXといった先進企業を持つ、CEOのイーロン・マスク氏がライブストリーミングでのプレゼンテーションを行い、小型化し完全に埋め込めるインプラントLinkや、埋め込みの手術を行うロボット、埋め込みが成功し、脳内活動をモニターされている豚のガートルード君などを紹介。

Neuralink Progress Update, Summer 2020

会場には記者たちや、ニューラリンク社の技術者や科学者などが集まり、質問の受け答えも行われました。

ニューラリンク社の脳内電極については、昨年の発表でその進捗が明らかにされています。

電極は金属製のものよりも柔軟性があり、髪の毛よりも細いもので、3000以上の電極により、1000個程度の神経の活動を測ることができます。

イーロン・マスク氏が手に持ったそのインプラントは、昨年発表された耳の後ろに装着するものよりも明らかに小さくなっており、さらには頭蓋骨に埋め込めると説明されました。

インプラント

credit: Neuralink

手術ロボットが電極を埋め込むためにかかる時間は、1時間程度であり、手術後も数日の入院で退院できるとのことです。

手術ロボ

credit: Neuralink

動画では血管を避けて電極が刺される様子を見て取ることができます。

会場には、3つの柵が用意され、3匹の豚が紹介されました。

一匹目は何の手術もされていない豚のジョイスで、比較用に用意されたものです。当然ながら、健康で幸福そうに見えます。

二匹目は電極インプラントを埋め込まれたあとに、取り外された豚のドロシーで、手術が安全なものであることを示すために用意されました。この豚も健康であり、餌を食べて幸福そうに見えます。

3匹目が2ヶ月前に電極インプラントを脳に埋め込まれた豚のガートルードです。

電脳豚

credit:Neuralink

ガートルードが餌をつついたり食べたりすると、電極で集められた信号が反応して、連動したビープ音が鳴らされました。

ガートルードも健康そうであり活発で、インプラントも正常に動いているようでした。

更に、トレッドミルでの歩行時の様子と、その時の脳波の様子が示され、脳波から各関節の動きが大まかに予測できることが示されました。

行動予測

credit: Neuralink

また、可視化された脳細胞に電極から刺激を与える実験の様子も示され、一つの電極からの刺激で周りの神経細胞が反応する様子も見られました。

もし、インプラントの電極で神経に刺激を与えたとすると、数百万の神経細胞に影響を及ぼせることになります。

質問タイムには、ツイッターからの質問で、この装置を使ってテレパシー的なものでテスラの自動車を呼び出すことはできるようになるのかといった、面白いものもありました。

マスク氏はもちろんだと答えていました。

しかし、脳内インプラントの当面の目的は、脳の疾患による障害を取り除くことです。

脳を細かくモニターできるようになれば、病気の原因や仕組みがわかってくるはずですし、電極を通して刺激を与えられれば、介入治療や、機能の補完もできるはずです。

アメリカの保健機関であるFDAへは、人への臨床試験の申請も行っており、先進的技術として優先的に審査される体制も整っているようです。

イーロン・マスク氏の目標は、脳とコンピューターをつなぐことで、AIが人間を超えた後も、人間がAIに支配されることのないように人の認識能力を上げることだといいます。

理由はともあれ、時代の最先端を切り開いてきたイーロン・マスク氏なだけに、この分野でもブレイクスルーを引き起こしてくれそうです。

参考記事: BBC, HyperBeast

 

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