地球の空は青いですが、他の惑星ではどうなんでしょうか?その鍵を握るのは大気です。大気の違いにより空の色は変わってきます。
他の惑星の大気の話をする前に、まず、大気とは何かを見ていきましょう。
大気は通常、惑星の最も外側にある層です。
地球のようなしっかりした地面のある惑星では、最も軽くて最も薄い層となります。
大気が大気である最も基本的な要素は、その層が何でできているかです。
ゴロゴロした巨大な岩や、渦巻く海でできているわけではないですよね。
そう!大気はガス、空気でできています。
大気とは何でしょう?
大気には様々な種類の気体が含まれるものです。
地球の大気の大部分に含まれているのは窒素ガスで、他の物質と化学反応を起こすことはほどんどありません。
次に多いのが酸素です。酸素は私達が呼吸するために必要なガスです。
他にも2種類主要なガスがあり、それはアルゴンと二酸化炭素です。
他にも微量なガスがたくさん含まれています。
これらのガスの混合体が、惑星の大気に色をつけます。
地球の大気は、青い光を様々な方向に撒き散らす、散乱という現象を起こすようなガスの混合体です。
青以外の光は、散乱されずにまっすぐ地面にまで到達します。
青い光だけ散乱されるため、空は一面に青く見えるのです。
参考
他の惑星の空も青いのでしょうか?
様々な惑星がありますが、中には青い惑星もあるんです。
地球以外の惑星では?
太陽系の2つの巨大氷惑星(天王星型惑星)、海王星と天王星の大気は、きれいな青い影です。
しかし、その青さは地球のものとは異なります。
なぜなら、その青を作っているのが大量のメタンガスによるからです。
しかし、木星や土星の大気の色は全く異なっています。
土星の上層にある大気は、アンモニアと呼ばれる化学物質の氷の結晶でできているため、その色は薄い黄色です。
天王星の大気にもアンモニアが含まれているため、深い青色をした海王星よりも緑がかった色になっています。
木星の大気は、はっきりとした茶色とオレンジの帯でできてます。
大気は硫黄やリンを元素とした物質を含んでいるものと思われます。あるいは、もっと複雑な化学物質である、炭化水素です。
土星や木星のような巨大な惑星は、極端に言えば惑星のすべてが大気であると考えられています。岩でできた地面がないと考えられるのです。
しかし、天文学者たちは、現在も木星や土星の分厚い大気の下に地面があるのか探しています。もしかしたらあるのかもしれません。
逆に大気がまったくない惑星もあります。
太陽の一番近くにある水星がその例です。
水星の地面は宇宙空間にさらされています。
太陽系の外では?
これまで話してきたのは、太陽系内の惑星の大気についてです。
では、他の星系にある惑星の大気はどうなっているのでしょうか?
これらの惑星は系外惑星と呼ばれていますが、過去20年にもわたって、その大気が検出されてきています。
参考
しかし、岩石質で地面のある系外惑星で大気を観測しようとしたのは、昨年(2019)が初めてです。
その惑星はLHS3844bと名付けられていて、地球から光の速さで50年(50光年)の距離にあります。
LHS3844bは地球の2倍の重さがあり、天文学者たちは底には分厚い大気があるだろうと考えていました。
しかし、驚いたことにこの惑星にはほとんど大気はなかったのです。
なので、地球よりも水星に近い惑星だったのです。
系外惑星についてはまだ、多くの研究がなされており、生命に適した地球のような大気を持った遠くの惑星が見つかるのもまだ先の話かもしれません。
地球と同じ大気を持った惑星を見つけるのは将来科学者になったあなたかもしれませんね。
参考記事: The Conversation
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