地球の自転が止まることはあるの?止まったら何が起こるの?

地球儀 わかる!科学

45億年前に地球が誕生してから、ずっと地球は自転しています。

地球は、物質の巨大な雲の衝突で太陽が形成されたときの残り物である岩の破片からできています。地球を形成しつつあった岩の破片は太陽の周りを回っていて、それはお風呂の排水口から水を出すときに渦ができるような感じでした。

地球は形成されてから後は太陽の周りを自転しながら回り続けていて、これからも長い間回り続けるでしょう。

地球は安定して、一回転を23時間56分で回っています。その間も、地球は一年で太陽の周りを一周する動きで、少しだけ先にも進んでいます。つまり、地球が再び太陽に面するためには、少しだけ多く回転する必要があり、それが4分間ということになります。こうして、地球の一日は24時間となるのです。

宇宙で動くこと

回転遊具

credit: charmaineswart

地球が回り続けている理由は、どんなものであれそれを止めるのが難しいためです。公園の回転遊具を回して、そのまま力を加えずに回り続けていると、最終的には止まってしまうでしょう。その訳は、回っていると、空気や地面がそれに対抗する力で押し返すことで摩擦が生じるからで、スピードはどんどん落ちていきます。

地球はなにもない真空の宇宙の中で回っています。地球の回転に逆らって押し返してスピードを緩めさせる空気さえも宇宙には存在しないのです。

しかし、地球の回転を遅くさせているものが、一つだけあります。月です。

地球の月に面した側面の動きは、重力のせいで完全なバランスは取れていませんし、月に面していない側面も完全ではありません。このバランスの崩れが、海の満ち引きを生み出していて、それは海面が地球の両サイドに膨らむことで作られています。

地球が自転すると、この膨らみは地球の表面を波のように動き、地球の自転を押し返す力となります。こうして地球の自転速度は低下するのです。つまり、地球の一日は5万年ごとに1秒長くなります。

地球の自転を止めることのできる唯一のものは、他の惑星の衝突だけです。しかし、もしそのようなイベントが起きたとしても、地球の自転を全く止めてしまうことにはなりそうになく、ただ自転の仕方を変えるにとどまるでしょう。

6ヶ月かかる1日

もし地球が自転を止めたとしても、あなたが突然宇宙に放り出されることはないでしょう。重力があなたを地面に強くとどめてくれるからです。

しかし、多くの変化が起こるでしょう。もし地球が自転を止めても、公転を続けていれば、昼の時間は半年続き、夜も半年続くようになるでしょう。すると、昼間の温度はぐっと高くなり、夜はぐっと温度が下がります。その結果は、地球の気候に影響を及ぼすでしょう。

昼と夜の温度の大きな差は、強い風をおこします。つまり、暖かい空気を、もっと冷たい夜の側へと移動させます。風はまた、暖かな赤道付近から、冷たい極冠へも吹くようになるでしょう。自転する地球上では、それは起きません。というのも、風が横向きにそらされるからです。

東向きの風と西向きの風、そして極冠へと吹く風はぶつかり合います。すると、大陸サイズの巨大な空気の渦ができる可能性があります。

地球のコアは部分的に溶けた鉄です。地球の自転による動きは、溶けた鉄を一つの磁石に変えて、地球に磁場を生み出します。

この地磁気は、私達を、太陽からくる粒子や外宇宙からの宇宙線といった有害な放射線から守ってくれます。磁場が放射線を止めてくれなくなると、放射線は地球の大気とぶつかり、オーロラを生み出します。

地磁気がないと、放射線は地球の表面まで届き、人々を病気にします。鳥の中には、地磁気を使って、進む方向を見つけるものもあり、地球の自転が止まると、道に迷ってしまいます。

もし、地球が自転を止めると、いつも宇宙の同じ方向を見ることになるので、夜空にはずっと同じ星座が見えることになります。これは、夜の間に星が登って沈むのとは全く違います。そして、一年の違う時期には全く違う星座を見ることになるでしょう。

参考記事: The Conversation

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