風はどこから来たの?太陽と自転が生み出す自然の力!

タンポポと風 わかる!科学

風はどこから来るのでしょうか?その簡単な答えは、太陽の熱が地球上のある部分をほかの部分よりも温めるからというもので、こういった温度の不均衡が風を生み出します。つまり、風のエネルギーは実のところ太陽エネルギーの一種なのです。

風の発生メカニズムについては、高気圧と低気圧から説明した記事も見てね!
風はどのようにして吹くの?

すべての風は同じメカニズムで発生している

海風

UnsplashMārtiņš Zemlickisが撮影した写真

地球の風系は、地球規模の貿易風やジェットストリームから、地域性の海風まで様々ありますが、これらはすべて、結局のところ地球が太陽によって不均一に温められることから起こっています。

日中に地面が温められ、とても熱くなった時、その上空の空気は熱伝導と呼ばれる過程を通して温められます。それによって空気は膨張してより多くの体積を占めるようになります。「理想気体の法則」と呼ばれる法則によると、体積の増加は温度に正比例します。

言い換えると、暖かい空気は密度が低くなります。もし、この増加がすべての空気で起きたのなら、風は起こりません。すべての空気の層が少しだけ厚くなるだけです。

しかし、ある場所ではこの増加が起きたのに、その周辺では起きない場合、温められた空気は上昇します。これは空気中で浮力を得て浮かぶ熱気球の原理です。気球内部の空気の重さと、かごや乗りこんだ人たちの重さの合計が、熱気球の体積と同じだけの体積の外側の冷たい空気の重さと等しくならなければなりません。

もし、積み荷や綱がなければ、熱気球は内部の空気が冷やされるまで、加速的に上昇し続けるだけです。

上昇している熱気球が風を起こさないのは、小さすぎるからにほかなりません。しかし、同じことが町全体やもっと大きな地域の上空の空気で起こることを想像してみてください。

それだけの多くの量の温まった空気が、地表を離れて上昇すると、地表近くのほかの空気がその場所を埋めるために横から流入しなければならなくなります。こういったことが起こる領域が広くなればなるだけ、その場所を埋めるために必要な横向きの風もどんどん強くなるでしょう。

こういった現象によって、沿岸近くの昼間の海風は強くなりますが、それは、大陸の空気が温められて上昇し、冷たい海上の空気が取って代わるために流入するからです。

多くの日数にわたって、同じ仕組みが季節風をもたらしますが、それは、夏には熱が強くなり冬は弱くなることで、夏場は温度差が激しくなって風も強くなるからです。(冬場は、その逆になることが多いです。)

同様に、これは卓越風において季節による変化をもたらし、インドやオーストラリアの北部といった、南国の温暖期の間にしばしば雨をもたらします。

とても大きな風系がある

帆船

UnsplashRaimond Klavinsが撮影した写真

地球上でもっとも大きな風系は、「大気大循環」と呼ばれています。それには、貿易風や偏東風、中緯度偏西風や、吠える40度といったものがあります。

こういった大きな風系が起こるのは、熱帯で両極よりも多くの太陽が当たり、当然ながらより暖かくなるからです。こういった暖かい空気は、自然と上昇し始め、両極へと流れようとし、一方で、両極の空気は熱帯へ流れ降りようとします。

もちろん、空気がこういった長い旅をするには、長い時間がかかります(多くの日数。)一方で、地球は絶えず回転しているので、直線で移動しようとするものは、徐々に曲げられているように見えます。

極方向に吹く風は、次第に東向きに曲げられて、中緯度偏西風になります。(偏西の意味は、西からということ)

熱帯へ向かう低レベル風は西へ向かって曲がり、扁東風なりますが、これは貿易風と呼ばれるもので、何百年もの間、海を渡るために船長たちはこの風を使ってきました。中緯度偏西風は、高高度ではとても強く、ある地域では時速300キロに近づきました。

地球上のすべての風の風向きがインタラクティブに見える化されたものを、ココで見ることができます。

参考記事:The Conversation

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