スッキリ快眠!食べ物を変えると眠りの質が変わる!

医学

眠りが健康にとって重要であることがわかってきています。その眠りに食事が影響しているようなのです。

近年、睡眠不足が食べ物の好みに影響を及ぼしたり、逆に食事が睡眠の質に影響を及ぼすことが、その仕組とともにわかってきています。睡眠時間の不足や睡眠の質の低下によって、食事量が増え、選ぶ食べ物が不健康になり、その結果太りやすくなってしまうというのです。

そのうえ、睡眠不足は、間食の増加や、食べ過ぎの原因にもなります。食事の好みも、脂質や炭水化物が多いものを好むようになってしまいます。というのも、こういった食べ物は脳の報酬物質を増やすからです。

基本的に、睡眠が不足すると、目覚め続けるために、ついエネルギーの高い食べ物を探したくなります。不健康な食べものへの抵抗が難しくなるのです。逆に、睡眠が十分だと、食欲ホルモンは通常レベルに保たれます。不健康な食べ物が欲しくなることもなくなり、食べ物に関して良い選択ができるようになります。

睡眠の科学

世界の文化にはそれぞれ、良い睡眠を誘う食べ物についての伝統があります。牛乳や、カモミール、キウイ、チェリータルトといった食べ物は、夜の睡眠を改善するのに役に立つと言われています。食べるものが私達に日々影響を与えていることを考えると、睡眠の質にも非常に大きく影響するというのは何ら不思議ではありません。食べ物は、内臓の働きや免疫系、内分泌系や脳の機能にも、大きなインパクトを持っています。

私達の睡眠パターンの調節に重要な働きをしているのが、メラトニンと呼ばれるホルモンです。メラトニンは脳内で生産され、メラトニンの量や利用効率は、食べる物によって影響を受けます。メラトニンの量に最も大きく影響するのが、アミノ酸の一種であるトリプトファンです。トリプトファンは必須アミノ酸の1つで、人間の体内では合成されません。そのため、食事から取り込むしか無いのです。

他にも、睡眠の助けとなる栄養素はあります。ビタミンB群とマグネシウムです。これらの栄養素は、トリプトファンが体内で有効活用されるように助けています。もし、あなたの食事にトリプトファンやビタミンB、マグネシウムが不足している場合、メラトニンの生産や分泌に影響して睡眠の質が悪くなる可能性が高くなります。

良い睡眠のための食事

食事中に、良い睡眠をもたらす栄養素が豊富に含まれるようにすれば、質・量ともに優れた睡眠を取る助けとなるに違いありません。どのような食べ物にそのような栄養素は含まれているでしょうか。

乳製品は、良い睡眠を助ける栄養素を豊富に含んでいます。トリプトファンの素晴らしい供給源であるのみならず、マグネシウムもビタミンBも含んでいます。木の実も乳製品同様、これらすべての栄養素を含んでいることが知られています。きっとメラトニンを増やしてくれるでしょう。

魚もトリプトファンとビタミンBを豊富に含んでいます。イワシのような小骨のある魚は、さらにマグネシウムも含んでいます。食事に魚を取り入れることで、健康なメラトニン生成が行われるようになるでしょう。さらに、豆やレンズ豆も豊富なトリプトファンやビタミンBを含んでいます。豆腐や大豆も素晴らしいです。

なかなか眠りにつけない場合、肉を食べると良いかもしれません。すべての肉にも良い眠りに必要な栄養素が含まれています。夜寝付けないひとは、食事に脂肪分の少ない肉を加えると良いでしょう。

眠りにつく前に小腹が空いた場合、夜食に最適なのは、一杯のスキムミルクや小さなバナナ、あるいは木の実です。すべて、睡眠の質を上げてくれるので、翌日には気力が回復しているでしょう。栄養素が吸収されて脳内でメラトニンになるまでに、1時間かかるということは覚えておいてください。夜食は寝る直前よりも眠りにつく1時間前には食べておいたほうがよいということです。

いちばん大事なのは、日頃の食事でバランスよく栄養をとることです。良い睡眠のために、ぜひ、乳製品や豆、肉類を取り入れてみてください。メラトニン効果でぐっすり眠れるはずです!

参考記事: Universal-Sci

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